京極夏彦 角川文庫巷説百物語

続巷説百物語

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続巷説百物語
【発売:2001年5月】

待望の又市シリーズ第二弾、ついに刊行!

公に解決できない事件を金で請け負い恨みを晴らす小悪党一味たち。暗闇に潜むあやかしたちを描きながら、人の心の奥底をあぶり出す、傑作妖怪時代小説。

目次

野鉄砲
狐者異
飛縁魔
船幽霊
死神―或は七人みさき
老人火

***
巧緻に練りあげられた仕掛けやからくりを駆使し、江戸の世にはびこる悪人たちを始末する札撒き御行(おんぎょう)の又市らの活躍を描いた『巷説百物語』の第2弾。

今回登場するのは「野鉄砲」、「狐者異(こわい)」、「飛縁魔(ひのえんま)」、「船幽霊」、「死神」、「老人火」の6つの妖怪だ。額に石つぶてをめり込ませた奇妙な死体。何度処刑されてもよみがえる極悪人。そして一国を揺るがす連続殺人事件。妖怪変化のしわざとしか思えない奇怪な事件の影に、又市たちが再び暗躍する。

しかし本書は、前回の単なる焼き直しではない。時系列でまとめると、前作の7つのストーリーの間に今回の各話がそれぞれ差し挟まれるという凝ったつくりとなっている。また「野鉄砲」では事触れの治平、「狐者異」では山猫廻しのおぎんの過去がそれぞれ明らかになる。今回は主要人物たちの内面が、本作の狂言廻しといえる戯作者山岡百介の視点から描きだされ、怪事件そのものに焦点が当てられていた前作に比べ、物語としての奥行きも増している。

さらに後半の「飛縁魔」「船幽霊」「死神」の各話は、それぞれが短編として独立していながらも、土佐の祟り神「七人みさき」をキーワードに複雑に絡みあう仕掛けだ。前作で名前のみの登場だったおぎんの育ての親・御燈(みあかし)の小右衛門がキーマンとしていよいよ登場し、大名家をも巻き込む驚天動地の大仕掛けは一気にクライマックスへとなだれこむ。書き下ろしの最終話「老人火」に待ち構える結末には誰もが驚くことだろう。

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京極夏彦のプロフィール

小説家、意匠家。
1963年北海道生まれ。
1994年、かねてよりアイデアを温めていた妖怪小説『姑獲鳥の夏』で鮮烈な小説家デビュー。
『魍魎の匣』で第四十九回日本推理作家協会賞、『嗤う伊右衛門』で第二十五回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第十六回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第百三十回直木賞を受賞

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