京極夏彦 角川文庫巷説百物語
哀切と奇想のあやかし絵巻 直木賞受賞作へ続く「巷説」シリーズ第二弾。 不思議話好きの山岡百介は、処刑されるたびによみがえるという極悪人の噂を聞く。 殺しても殺しても死なない魔物を相手に、又市はどんな仕掛けを繰り出すのか……(「狐者異」)他五編を収録。
無類の不思議話好きの山岡百介は、殺しても殺しても生き返るという極悪人の噂を聞く。 その男は、斬首される度に蘇り、今、三度目のお仕置きを受けたというのだ。 ふとした好奇心から、男の生首が晒されている刑場へ出かけた百介は、山猫廻しのおぎんと出会う。 おぎんは、生首を見つめ、「まだ生きるつもりかえ」とつぶやくのだが…。
狐者異、野鉄砲、飛縁魔―闇にびっしり蔓延る愚かで哀しい人間の悪業は、奴らの妖怪からくりで裁くほかない―。 小悪党・御行の又市一味の仕掛けがますます冴え渡る、奇想と哀切のあやかし絵巻、第二弾。
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