京極夏彦 中央公論新社

覘き小平次

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覘き小平次
【発売:2005年2月】

前は陽炎の如く消えたくとも消えられず、無様に齢を重ねる廃者。

薄膜一枚の紙風船。
中はがらんどうで御座います。

死んだように生きる幽霊役者と、生き乍ら死を望む女。

襖戸の隙間からの目筋とこの上ない嫌悪とで繋がり続ける小平次とその妻・お塚。かれらを軸に語られるのは、生者たちの忿恚、悲歎、嗜慾、愛憎… 当代随一の戯作者の手によって、山東京伝の名作怪談がいま、甦る。


第16回山本周五郎賞受賞作品。

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京極夏彦のプロフィール

小説家、意匠家。
1963年北海道生まれ。
1994年、かねてよりアイデアを温めていた妖怪小説『姑獲鳥の夏』で鮮烈な小説家デビュー。
『魍魎の匣』で第四十九回日本推理作家協会賞、『嗤う伊右衛門』で第二十五回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第十六回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第百三十回直木賞を受賞

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